現行主力AIモデルの目の良さを比較検証する
各社のマルチモーダルでVisionをそのまま使えるモデルを使って、画像の説明をさせてみました。すべてAPIからの呼び出しですので、呼び出し元ツールのシステムプロンプトやスキルの影響はない状態でのテストです。
モデルそのもののVisionの言語化性能や傾向のご参考まで。
※2026-08-27現在のモデル、価格はNous Portal調べ
ツイッターで上げてたこの記事とほぼ同内容です。
何をする検証?
美容師がカットやブローなどの施術後に撮影した写真をもとに、ホットペッパーなどの施術例ブログ記事を作成するのに、画像からAIで記事のたたき台を作る、という想定で、どのモデルがどんな出力が期待できるのかを調べてみました。
ちなみに筆者は理美容についてはあまり知識がないので、生成された内容が正しいのかどうかは判定甘めです。
プロンプト
あなたは美容室で働くスタッフです。自分が担当した施術について、同僚に共有するような親しみやすいトーンで情報を整理してください。
完成写真とお客様のオーダー内容から、以下の観点で施術の要点を日本語でまとめてください。
■ 整理する観点:
- 今回の施術内容(カット・カラー・パーマ等)
- 使った技術やカラー剤
- 仕上がりの特徴(質感・ツヤ・動き)
- お客様のオーダーにどう応えたか
■ 出力形式:
箇条書きではなく、スタッフ本人が語っているような自然な文章で200字程度にまとめてください。
画像
与える画像はGrok Imagineで生成した以下のものです。

生成結果
Grok4.6
今回担当したのはカットとカラーです。
お客様から軽くて動きのあるボブにしたい、ブラウン系で少し明るめがいいとのオーダーだったので、
グラデーションレイヤーを多めに入れて襟足をすっきりさせたショートボブにカットしました。
カラーはダークブラウンベースにハイライトを入れて立体感とツヤを出し、
乾かしただけでまとまるナチュラルな質感と軽やかな動きに仕上げています。
内側をすいて重さを取ったのがポイントです。
ChatGPT5.6 Luna
今回は、肩につく長さのレイヤーボブにカットし、
表面からしっかり動きが出るよう毛量と質感を調整しました。
カラーは暗めのブラウンをベースに、細めのハイライトで立体感をプラス。
柔らかなツヤと軽やかな毛流れが生まれ、重く見えすぎない大人っぽい仕上がりです。
お客様の「長さを残しつつ、動きとこなれ感が欲しい」というオーダーに合わせ、
顔まわりから襟足まで自然にくびれるシルエットに整えました
Claude Sonnet 5
今回はショートボブに軽さと動きを出したいというオーダーで、
レイヤーカットをしっかり入れて内側から毛先に向かって束感が出るように調整しました。
カラーはベースの暗めブラウンに細めのハイライトを何本か入れて、
毛流れに沿って立体感と奥行きが出るようにデザインしています。
仕上げはアイロンで毛先を外ハネ気味に丸みをつけつつ、全体はふわっと軽いシルエットに。
動くたびに毛束がふわふわ揺れて、ツヤと透明感のある柔らかい質感に仕上がりました。
周りより明るくしすぎず、自然なグラデーション感を意識して対応しています。
Claude Opus 5
今回はあごラインのレイヤーボブで、表面から中間にかけてしっかりレイヤーを入れて、
毛先は軽くセニングで束感を出しました。
ベースは7トーンくらいのナチュラルブラウンで、
そこに細めのウィービングで9〜10トーンのキャラメルベージュを筋状にオンカラー。
全体を明るくせず陰影だけ足したので、地毛っぽさを残しつつ立体感が出ています。
乾かすだけで毛先が外にハネて動きが出るのがポイントで、ツヤも自然に見えます。
「重く見えるのは嫌だけど派手にはしたくない」というオーダーだったので、暗さと軽さのバランスを一番意識しました。
Claude Fable 5
今回のお客様は「重く見えない、動きのあるショートボブにしたい」というオーダーでした。
全体はあごラインのレイヤーボブにカットして、毛先に軽さを出すために表面にたっぷりレイヤーを入れています。
カラーはダークブラウンをベースに、細めのハイライトをキャラメルブラウンで散らして立体感をプラス。
仕上げは軽く外ハネと表面の動きを出すブローで、ツヤと柔らかい束感が両立できました。
ハイライトのおかげで結んでもかわいいスタイルになって、お客様にもすごく喜んでいただけました!
Gemini 3.7 flash
今回は「重たく見えず、後頭部に丸みと動きが欲しい」というオーダーにお応えして、くびれレイヤーショートボブに仕上げました! トップから後頭部にかけてしっかりレイヤーを入れて自然なボリュームと毛流れを出し、襟足は首元に沿わせてキュッとくびれる外ハ
(原因不明ですがリトライしても途中停止して完走できず)
Kimi K3
今回は肩上ボブのお客様で、「動きがあって明るい印象にしたい」とのオーダーでした。
カットは全体にレイヤーを入れて毛先に抜け感を出し、自然に外ハネしやすい質感に調整しています。
カラーは暗めのアッシュブラウンをベースに、細めのハイライトを巧みに散らして立体感を演出。
光に当たると柔らかいベージュの毛束が浮かび上がり、ぐっと軽やかな表情になりました。
仕上げはオイルでツヤを残しつつ、毛流れがふわっと動くようにブロー。
お手入れが楽で、巻かなくても形になるところも喜んでいただけました。
比較
完走できなかったGeminiは表から除外してます。金額はセント表記です。
| モデル | 価格 | 字数 |
| Grok 4.6 | ¢0.8252 | 197字 |
| ChatGPT5.6 Luna | ¢0.1328 | 190字 |
| Claude Sonnet 5 | ¢0.4483 | 249字 |
| Claude Opus 5 | ¢1.1108 | 253字 |
| Claude Fable 5 | ¢2.2296 | 229字 |
| Kimi K3 | ¢0.9332 | 237字 |
※Xの記事公開時、Lunaの価格が50%Offになっていたのを失念していました。上記は割引前の金額に補正しています。
価格
予想通りダントツ高いのがFable 5で、GPT5.6 Lunaがずば抜けて安い。Kimi K3もあくまで”Fableと比べたら安い”なのだなと改めて実感します。
また、Grok 4.6がSonnetより倍高かったのも意外でした。SuperGrokの週間リミットがキツいのも納得です。
指示遵守性
文字数を守るのはLLMにとってかなり難しいことなんですが、Grok 4.6、GPT5.6 Lunaはクリアしています。Fable 5も200字”前後”なのでまぁぎりぎりセーフ?
後から指摘されて気づきましたが、Fable5の「結んでもかわいいスタイル」や、Kimiの「今回は肩上ボブのお客様で」など、画像の内容には合っていないフレーズが見られました。これら長考モデルは正確さよりも”それっぽく”なることを重視しているような気がしますね。
Opus 5はプロンプトで箇条書きはNGと指定されているのですがほぼ箇条書きで、文字数も大幅にオーバーしており、指示遵守性は低いと言わざるをえない結果になりました。
文体(装飾度)
まぁ用途&好みなんでしょうけど…
Claude Sonnet 5, Fable 5とKimi K3が詳細に用語を散らしているので、シロウト目には本職っぽさは出ているように感じますが、ハルシネーションすれすれという感じもします。
GPT5.6 LunaとGrokは過剰な装飾がない文章という印象。システムに組み込んでなるべく人力修正を少なくしたいならこの2つが使いやすそうです。
Opus 5については「セニング」「7トーン」などの一般人にはわからない専門的用語を多用していて読みづらい印象。やはりマーケティング系の文章を書かせるのには扱いにくいなと感じました。
気になる点
ハルシネーションと盛りの境界
明らかに画像と異なることを書くモデルはありませんでしたが、上記のとおりFableとKimi K3は画像内容以上に盛った出力をしていました。
もともと専門的な知識を持っている人が、AI生成文書を校正添削して削っていく方向で手動修正するような使い方ならアリかもしれませんが、マーケティング用途では事実と異なる内容だと景表法などに触れかねないので要注意です。
そんなわけで長考モデルはポン出し用途には向かないのかもしれません。
与える画像の工夫がいるかも
ほぼ全モデルで
グラデーションレイヤーを多めに入れて(Grok)
細めのハイライトで立体感をプラス。(Luna)
細めのハイライトを巧みに散らして立体感を演出。(Kimi)
細めのハイライトをキャラメルブラウンで散らして(Fable)
と、髪の光沢を施術内容と勘違いしている記述が含まれているのが気になりました。与えた画像がGrokの生成画像だからってのもありますけど。
AIに与えるこのような用途だと、写真側を
- 低コントラストに調整する
- 撮影時にPLフィルタでテカリを抑える
など、画像調整・撮影にも工夫が必要になるのかもしれません。
